もしあと1年で人生が終わるとしたら?/小澤 竹俊 #11

著者【小澤 竹俊さん】の紹介
著者の小澤竹俊(おざわ たけとし)さんは、
横浜市の在宅ホスピス「めぐみ在宅クリニック」の院長であり、20年以上にわたって3,000人以上の人生の最期に寄り添ってきた医師。
医療の現場で「死」と向き合う中で得た深い洞察を、一般の人にもわかりやすく伝える活動を続けており、
「人は死を意識することで、よりよく生きられる」というメッセージを多くの人に届けている。
はじめに もしあと1年で人生が終わるとしたら?
私たちは普段、『死』について深く考えることを避けて生きています。
けれどもし、あと1年で人生が終わるとしたら..
あなたは、何を大切にして生きていきますか?
この本は、日常を生きる私たちが『死』を遠ざけるのではなく、
【人生を見つめ直すきっかけ】として捉えることの大切さを教えてくれます。
元気なうちは【人生の大切さ】に気づきにくい..。
『死』が目前に迫ってきて初めて、人生を振り返る人が多いようです。
しかし『死』が間近に迫ってきてから行動を起こそうとしても遅い可能性があります。
今、『死』を意識し始めることで
【人生の大切さ】【本当にやりたいこと】など、悔いのない人生を生きるために行動し始めることができるのです。
- 日々の忙しさに追われて、人生の目的を見失いかけている方
- 家族や大切な人との関係を見直したい方
- 死への不安や恐れを感じている方
- 「本当にこのままでいいのか?」と問い直したい方
- 命の重みや時間の使い方について考えてみたい方
もしあと1年で人生が終わるとしたら?の紹介
もしあと1年で人生が終わるとしたら?の目次
《目次》
Chapter1:もしあと1年で人生が終わるとしたら?
1.自分の人生に意味があったと思いますか?
2.どうしてもやりたいことはありますか?
3.今、後悔していることはありますか?
4.これからの人生でなにを大事にしたいと思いますか?
Chapter2:人間関係や家族について
5.ひとりで頑張りすぎていませんか?
6.「自分らしさ」は見つかりましたか?
7.家族、友人との時間は十分に取れていますか?
8.孤独を抱えていませんか?
Chapter3:仕事や夢、目標について
9.今までの仕事や働き方に満足していますか?
10.努力したことにむなしさを感じていませんか?
11.今までの人生で一番誇らしいことはなんでしょう?
12.未来に夢を描けますか?
Chapter4:人生をもっと楽しむために
13.どうすれば、生きていてよかったと思えるでしょうか?
14.つらい悩み、息苦しさはありますか?
15.自分を追いつめすぎていませんか?
16.「自分は思い通りに生きられない」と思い込んでいませんか?
17.自分の心の声は聞こえていますか?
もしあと1年で人生が終わるとしたら?の内容
著者の小澤竹俊さんは25年間、人生の最終段階の医療に携わり、3500人を超える患者さんをお見送りしてきました。
多くの患者さんと関わる中で気づいたことは、
『人は「死」を前にすると必ず自分の人生を振り返る』ということ。
2020年に行われた、【人生の満足度】に関する調査では、
◼️「非常に満足している・やや満足している」と答えた人が32.1%
◼️「どちらとも言えない」が32.1%
◼️「あまり満足していない・全く満足していない」が35.9%
というアンケート結果が出ており、
「人生を楽しんでいない」と感じる人が3人に1人以上いるのが現状のようです。
コロナに始まり、少子高齢化の進行、物価高など、これからの日本の情勢を踏まえると、生きることに困難を感じることがこれから増えていくのではないでしょうか。
そういった中で『自分にとって本当に大切なもの』に気づき、【人生の意味を考えることはとても大切ではないか】と述べられています。
ただ、元気に生きているうちはそういったことには気づきにくい..。
死が目前に近づいて初めて考える人も多いようです。
この書籍は、「死を意識することで、よりよく生きることができる」という視点から、人生を考える本です。
小澤先生は、がん末期や終末期医療の現場で出会った多くの患者さんの言葉や姿をもとに、
- 人が本当に望んでいることは「苦しまずに死ぬこと」ではなく、「悔いなく生きること」
- 後悔のない人生には、今を大切に生きることが欠かせない
- 死を意識すると、人生の優先順位が自然と明確になる
といった、大切な気づきを与えてくれます。
もしあと1年で人生が終わるとしたら?のまとめ
「もしあと1年で人生が終わるとしたら」は、死を意識することで【今を生きる力】を与えてくれる一冊です。
医師としての知見だけでなく、人間としての温かさがあふれる言葉の数々が、読者一人ひとりに問いを投げかけてきます。
日々の忙しさの中で忘れてしまいがちな「本当に大切なこと」に、立ち返らせてくれるこの本。
「生きている意味が分からない・人生に価値を見出せない人」などは、
『10年後の自分はどうなっていたいか?』
『もしあと1年で人生が終わるとしたら何をしたいか?』
といった、【ゴールから考えてみる】のもいいかもしれません。
そこから、『今やりたいこと・生きる意味』が見つかる可能性があります。
最終段階の医療に携わっている著者だからこそ、語ることができる言葉が多かったです。