我慢して生きるほど人生は長くない/鈴木裕介 #2
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著者【鈴木裕介さん】の紹介
内科・心療内科医であり、秋葉原saveクリニックの院長を務めている。
研修医時代に近親者の自死を経験したことがきっかけで、メンタルヘルスの重要性を認識し、
自身のクリニックでは一般内科の診療に加えてメンタルヘルスにも力を入れている。
長年にわたり息苦しさや生きづらさを抱えた人々をサポートしてきた経験を持ち、
「生きづらい苦しみなどに寄り添う内科医」として知られている。
はじめに
SNSが発展し、取得できる情報量が増え続けている現代。
便利な一方で、情報量が多すぎて他人に振り回され疲弊することも多くなりました。
「他人の価値観やルール」「他人の感情」「他人に奪われる時間」を手放し、「自分の価値観やルール」「自分の感情」「自分の時間」を発見し取り戻す方法をお伝えしたいと思います。
我慢して生きるほど人生は長くない,アスコム,2021年,18ページ
本書では、
『他人に左右されず、自分らしく生きる方法』について伝えられています。
- 「自分らしさ」が分からない
- 自分軸がなく他人軸で生きている
- いつも我慢している
- 人間関係で疲弊することが多い
- 「自分らしく」生きたい
本の紹介
社会や他人の価値観・ルールに縛られて生きている現代人。
SNS/仕事/人付き合いなど様々なしがらみの中、知らず知らずのうちに我慢を強いられて、生きづらさを抱えている可能性があります。
そんな社会や他人に縛られず、
『自分にとっての大切な価値観・時間・心地よいものとは何か』を考え、『自分らしさ』を見つけるための方法が書かれています。
他人に振り回されず自分らしく生きる方法
『他人に振り回されず自分らしく生きる方法』として主に、
- 人間関係を見直す
- 自分と他人との境界線をしっかり引く
- どんな人と付き合っていくことが適切かを考える
まずは《人間関係を見直すこと》や《自分のパーソナルな領域をしっかり守ること》など、
『周りの人との付き合い方』について医学的観点も踏まえながら分かりやすい言葉で解説されています。
自分の土台(人格/基盤)の作り方
本書の後半では、
- 自己肯定感とは何か
- 周りに振り回されず自己肯定感を保つ方法
- 自分にとっての『心地よさ』や『楽しさ』の見つけ方
《自分を大切に扱う方法》や《他者との心地よい関係の築き方》といった、
『自分の土台(人格、基盤)の作り方』が記されています。
大切なキーワード:『自分と他人との境界線』
本書の中で重要なキーワードとして、
《自分と他人との間に境界線を引く》ことが大切とあります。
書籍の中ではラインオーバー(他者が自分の境界線を超えてくる)という言葉が使われています。
生きづらさを抱える人は、この境界線が曖昧な人が多いように感じます。
他人が自分の境界線に入り込んできても「気づかない、または拒否できない」。
『心・体・思考・思想・人生』といった、
あなたのパーソナルな領域は他人に侵食されることなくあなた自身で大切に守ってほしいです。
「そんなことを言われても、境界線というものがよく分からない、、」と感じる方がいるかもしれません。
もし人との境界線が分からなくて困っている人がいたら、それはあなたのせいではありません。
育ってきた環境が影響している場合が多いです。
- 自分の意見は通らず親の言うことを聞かなければいけなかった
- いつも親の機嫌をうかがっていた
- 親のお世話係をしていた
- 親が過干渉だった
など、子どもの頃から境界線が曖昧な環境で育ってきたら、分からなくて当然なのです。
だから、生きづらさを抱えている人は、まず自分を責めることをやめてください。
あなたは何も悪くないのです。
書籍の中では、
《ラインオーバーしてくる人を遠ざけるステップ》も解説されているので、「境界線が分からない!」という方も安心してください。
まとめ
- 自己肯定感の保ち方
- 日々の悩みの解消法
- 他人に振り回されないために自分の中に『土台を作る』
『他人に振り回されず、自分の人生を生きる』ためのノウハウが詰まっていて、
生きづらさを抱え苦しんでいる人の心に寄り添った優しい書籍でした。