自己肯定感が低い・傷つきやすい・人とうまくやれない それは、”愛着障害”のせいかもしれません。/中野日出美 #10

著者【中野日出美さん】の紹介
日本心理学会認定心理士であり、心理セラピスト。
「愛着障害」や「機能不全家族」の分野に精通している。
中野さんは自身の愛着障害の経験をもとに、独自で「愛着再形成療法」を開発し、26年間で約3,500件以上の愛着障害に関するセラピーを実施している。
はじめに
「いま、生きづらさを感じている人へ」
【ココロ・体・人間関係】において悩みを抱えている人の根本の原因は、【愛着障害】かもしれません。
子どもの頃、自分を育ててくれる養育者との関わり方が良くなかった人は、大人になってからも生きづらさを抱えやすい傾向があるようです。
本来なら、親子関係において愛着が築かれることで、子どもは
- 人との関わり方
- 自分の愛し方
- 他人の愛し方
を学んでいきますが、もし今、
- 生きづらさ
- 傷つきやすい
- ネガティブな人間関係
に悩んでいるのなら、【愛着障害】を疑ってみてみるのもいいかもしれません。
- 【愛着障害】とは
- 子どもを愛着障害にする親の特徴
- 愛着障害が子どもの自己肯定感や人間関係に及ぼす影響
- 愛着障害の克服法
- 訳のわからない生きづらさを抱えている
- いつも他人に振り回されてしまう
- 些細なことで傷つく
- 人間関係で何かと問題を抱えている
- 自分の存在価値がわからない
- 親との関係に悩んでいる
- 子育てで悩んでいる
自己肯定感が低い・傷つきやすい・人とうまくやれない それは、”愛着障害”のせいかもしれません。の紹介
目次
【序章】
愛着障害があなたの人生をむしばむ
【第1章】
こんな親が子どもを愛着障害にする
【第2章】
愛着障害が「自己肯定感」を傷つける
【第3章】
愛着障害が「人間関係」をダメにする
【第4章】
愛着障害は世代間で「連鎖」連鎖する
【第5章】
愛着障害を克服する方法①「安全基地」となってくれる人を見つける
【第6章】
愛着障害を克服する方法②自分の中に「安全基地」を作る
【第7章】
愛着障害を克服する方法③誰かの「安全基地」になる
【第8章】
愛着障害を克服する方法④「生きる意味」を見出す
【愛着障害】とは?
まず、【愛着障害とはなんなのか】見ていきましょう。
【愛着障害とは】
愛着障害とは、母親をはじめとする養育者から子どもが適切な養育を受けられなかったために、「愛着」(主に乳幼児の子どもと養育者との間で築かれる心理的な絆のこと)が形成されず、情緒や人間関係に何らかの問題が生じること
それは、”愛着障害”のせいかもしれません,2019年,大和出版,22ページ
⇩
- 幼少期の家庭環境が、子どものココロの成長に大きな影響を与える
- 幼少期、養育者との関係性が良好でないと、その子どもは大人になってからも生きづらさをかけ続ける場合が多い
ということです。
子どもを愛着障害にする親の種類
どういった親に育てられると子どもは愛着障害を抱えやすくなるのか、その【親の特徴は大きく5つのタイプ】に分かれます。
- 子どもを寄せ付けない「氷の女王型」
- 子どもにまとわりつく「ドローン型」
- 子どもの心や体を傷つける「破壊型」
- 頼りにならない「お子ちゃま型」
- 子どもを利用する「ヘンゼルとグレーテル型」
※ちなみに、子どもと健全な愛情を築ける親のことをこの書籍では「安定型」と呼んでいます
3,500人以上のカウンセリングを行ってきた著者の中野さんいわく、ほとんどの愛着障害はこの5パターンに当てはまるそうです。
愛着障害が人生に及ぼす影響
愛着障害が人生に及ぼす悪影響は様々あり、子どもにこういった影響があります。
- 自己肯定感が育まれない、または阻害される
- 人間関係をうまく構築できない/ギクシャクする/破壊してしまう
- 親から子→子から孫へと世代間で連鎖する
子どもの頃に親にかけられた負の呪いが、大人になっても解けず、ずっとあなたの人生を苦しめます。
その呪いは、「親から自分へ→自分から子どもへ」と世代間を超えて受け継がれてしまう可能性があります。
愛着障害の克服法
本書では愛着障害の克服法として、【愛着再形成療法】を提唱しています。
著者の中野さんが、自身も「愛着障害」という生きづらさを抱えていた経験者として生み出された療法です。
この療法によってほとんど全ての人が生きづらさから解放され、自分らしい人生を歩まれているそうです。
親からかけられた負の呪いは、自分自身で解くことができます。
それにより生きづらさから解放され、あなたはあなた自身の人生を生きることができるようになるのです。
愛着障害の克服法として、4つの方法が紹介されています。
【愛着障害の克服法】
- 「安全基地」となってくれる人を見つける
- 自分の中に「安全基地」を作る
- 誰かの「安全基地」になる
- 「生きる意味」を見出す
自己肯定感が低い・傷つきやすい・人とうまくやれない それは、”愛着障害”のせいかもしれません。のまとめ
- 自己肯定感が低い
- 傷つきやすい
- 人とうまくやれない
あなたが今「生きづらさ」を感じているならその原因は、【愛着障害】かもしれません。
【愛着障害】とは、
子どもの頃、自分を育ててくれる養育者(母親など)との関わり方が良くないと、本来親子関係で構築されるはずの心理的な絆や信頼関係を形成できない。
これが原因で、その子どもは大人になっても情緒や対人関係に様々な問題が生じることが多く、生きづらさを抱え続ける傾向にあります。
本書では、愛着障害について、
- 子どもを愛着障害にする親の種類
- 愛着障害が人生に及ぼす影響
- 愛着障害の克服法
などが紹介されていました。
いま、愛着障害を抱え生きづらさを感じていたとしても、親からかけられた呪いは自分自身で解くことが出来ます。
本書では、1人でも愛着障害を克服できる方法も紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
最後に
この書籍で【印象的だった言葉】があったので、紹介させてください。
覚悟と、きちんとした方法さえあれば、誰でも愛着障害を乗り越えることは出来ます。
愛着障害を、人生をむしばむもののままで終わらせるのか?
それとも、愛着障害を克服して、人生をより豊かなものに変えるか?それは、あなたの決断次第なのです。
それは、”愛着障害”のせいかもしれません,2019年,大和出版,229ページ
愛着障害を克服するまでにも時間や労力がかかりますが、少しずつでも行動すれば必ず克服できます。
私も生きづらさを克服して、自分の人生をやっと生きられるようになり、「人生ってこんなに楽しいんだ!」ということを知りました。
私自身、今も強く思うことは『いま生きづらさを抱えて苦しんでいる人がいたら、諦めずに克服して、自由で幸せなあなたらしい人生を送って欲しい』ということです。
この書籍は、愛着障害という生きづらさからあなたを救ってくれる一冊だと思います。